盲目のチャパイ奏者、コン・ナイ氏が死去
カンボジアの著名な音楽家で、「カンボジアのレイ・チャールズ」と呼ばれたコン・ナイ氏が6月28日、カンポット州の自宅で病気のため亡くなった。80歳だった。
コン・ナイ氏は1944年にカンポット州で生まれた。4歳の時に天然痘により視力を失った。チャパイと呼ばれるカンボジアの伝統的な弦楽器の演奏家として広く知られており、その技術は世界的にも高い評価を得ていた。伝統的な叙事詩の中に時事的な話題を即興で盛り込む吟遊詩人であり、「巨匠」とも呼ばれた。2017年には、「福岡アジア文化賞」の芸術・文化賞を受賞した。
また、最近ではアジアで絶大な人気を誇るカンボジアのラッパー、ヴァンダ―とミュージックビデオで共演。伝統と現代とを融合したコンセプトで国内外の人々に驚きと感動を与えた。