ASEAN外相会議、ミャンマー国軍の代表を招かず
カンボジア通信 No.22/9
2月5日版
東南アジア諸国連合(ASEAN)の議長国であるカンボジアは、2月16日から17日にプノンペンで開かれるASEAN外相会議に、ミャンマー国軍が任命した外相を招かないことを決めた。クメールタイムズ紙などが報じた。
同紙によると、ミャンマーを除く加盟国9カ国のうち、マレーシア、インドネシア、シンガポール、ラオス、ベトナム、タイの6カ国はプノンペンを訪れて会議に参加することになったという。カンボジア政府によると、今回の判断は、ミャンマーの事態収拾のためにASEANが合意した「5項目」の施策について進展が見られないことが主な理由だという。カンボジアはミャンマーに「非政治的な代表を送るように求めた」という。
ミャンマーは昨年2月1日に国軍がクーデターを起こし実権を握った。しかし国民は抗議行動を続け、多くの人々が命を奪われ、拘束されるなど弾圧を受けている。
この事態を重くみたASEANは国軍による政権を認めず、特使を派遣して関係者の対話と和解を進めようとしたが実現していない。今年1月から議長国となったカンボジアのフン・セン首相は、さっそくミャンマーを訪れ国軍トップのミン・アウン・フライン最高司令官と会談するなど仲介役を担おうとしたが、この姿勢に対し、ASEAN加盟国が反発。各国の足並みをそろえる意味で、今回の措置に踏み切ったとみられる。