新型コロナの活動制限、厳しく「酒盛り」の4人に禁錮１年

カンボジア通信　No.21/30
2021年 4月22日版    
 

クメールタイムズ紙によると、タケオ州裁判所は4月20日、友人の家で酒盛りとカラオケをしていた男性4人に対し、一人250ドルの罰金と1年の禁錮刑を言い渡した。カンボジア政府は新型コロナや他の感染症の感染拡大予防のため、3月11日に「新型コロナ感染拡大予防法」を施行。そこでは政府や行政機関が定めた活動制限に従わない場合の罰則規定がある。

　同紙によると4人は4月18日の日曜日、午後4時半ごろ、4人のうちの一人の家で酒を飲み、大音量でカラオケを歌っていた。この行為は、タケオ州が定めたアルコールの禁止と、家族以外との会食など集会の禁止に抵触するとして4人は起訴された。

　カンボジア国内では、2月20日に発生した市中感染が広がり、4月21日現在で感染者数の累計が7747人に、そのうち市中感染の感染者は7202人にのぼるという状況になった。なかでもプノンペンでは市場や工場で集団感染が発生し、プノンペンでの累計感染者数は5000人以上となった。

　このためカンボジア政府は4月7日に全国で州を越える移動を禁止。4月15日からはプノンペン都でロックダウンが実施されている。食品や医療衛生に関する事業以外はすべて禁止され、プノンペン都内でもさらに感染が広がっている地域はレッドゾーンに指定され、域内では家から出ることも許されない。そのほかの州でも感染地域のロックダウンを実施するところが相次いでいる。

　こうした活動・移動制限について、政府や行政当局は違反者を厳しく取り締まっている。ロックダウン実施当初は検問での押し問答から口論や暴力沙汰になることもあり、混乱が起きた。