フン・セン首相、米ASEAN首脳会議に出席へ
カンボジア通信 No.22/29
4月28日版
カンボジアのフン・セン首相は、5月12日から13日に米国で開催される米ASEAN特別首脳会議に参加する意向を示した。プノンペンポスト紙などが報じた。
フン・セン首相は、米バイデン大統領からの4月20日付けの招待レターに対し、「喜んで参加する」と答えたという。また、ASEAN議長でもあるフン・セン首相は、「カンボジアは、ASEANと米国との関係を包括的戦略パートナーへと強化することを強く支持する」として、対米関係を深めたい考えを示した。バイデン大統領は招待レターの中で、米ASEANのパートナーシップ45周年を祝いたい、としている。
米国は、ロシアによるウクライナ侵攻に対して、ASEAN諸国がそろってロシア非難を強めることを期待しているとみられる。しかしASEAN内では、唯一ロシアに対する経済制裁に踏み切ったシンガポールから、G20の議長国としてロシア排除に反対するインドネシア、ロシアに配慮して国連の非難決議を棄権したベトナム、あるいは声明でロシア支持の姿勢を示したミャンマー国軍など、足並みはそろっていない。プノンペンポスト紙によると、こうした状況に、「ASEANが世界の大国(ロシア、米国)のはざまで、ばーげニングパワーを手にするチャンス」との見方も出ている。
フン・セン首相は首脳会議に先立つ5月11日、米国で在米カンボジア人約1000人と面会する計画もあるという。