フン・セン氏、スー・チー氏との面会を要請
カンボジアのフン・セン上院議員は5月7日、ミャンマー国軍のミン・アウン・フライン総司令官とビデオ会議を行った。クメールタイムズ紙によるとフン・セン氏は、国軍に拘束されている民主化指導者アウン・サン・スー・チー氏とのオンラインでの面会を求めた。
同紙によると、フン・セン氏は、ミン・アウン・フライン総司令官に対し、東南アジア諸国連合(ASEAN)の会議へのミャンマー代表派遣の継続を求め、ASEANと国軍との間で合意された和平構築のための5項目の実施が重要であることなどを強調した。和平構築のための5項目とは、暴力行為の即時停止や、関係者すべてによる対話の開始などを求めている。
ミャンマー国軍は2021年のクーデターにより同国を支配。民主化を求める国民への弾圧が続いていることを理由に、ASEANは国軍閣僚の会議への参加を認めず排除してきた。当初、国軍はこの対応に反発していたが、「非政治的な代表は受け入れる」とするASEANの方針を受け入れ、今年1月の外相会議と国防相会議には高官が出席した。
一方ミャンマー国内では、昨年10月より、少数民族と民主派勢力による反対攻勢が続いており、国軍は各地で劣勢にあるとも伝えられている。