カンボジア教育省、学校再開は段階的に

カンボジア通信 No.21/66
2021年9月2日版


カンボジア教育青年スポーツ省は8月31日、新型コロナ感染のリスクに応じて、段階的に学校を再開する方針を示した。特に全国一斉試験を控えた9年生、12年生に配慮をした。プノンペンポスト紙が報じた。

 この決定は、フン・セン首相が8月31日にナロン教育大臣に対し、一部学校の再開について要望したことに応じた措置。フン・セン首相は音声メッセージで、全国一斉ではなく、感染リスクの低い地域から順次学校を再開していく考えを説明した。

首相は、「地域により感染状況が違っており、このまま全国一律に学校閉鎖を続ければ子どもたちの学習に多大な影響が出る」と、述べた。また、「感染リスクの低い地域」の条件として、新型コロナのワクチン接種が目標人数に達していることや、マスク着用など感染予防策が徹底されていることなどを挙げた。

 これを受けてナロン教育相は、感染リスクを、①感染がない地域 ②感染が軽度で生徒たちがワクチンを接種している地域 ③感染のリスクが高い地域に分類した。①では、関係者が協議のうえ再開できる学校を選定する。②では、1教室最大15人の生徒・児童という制限を設けて再開する。特に9年生と12年生について優先するという。③の地域では引き続きオンライン授業を実施する、としている。

 カンボジア国内では新型コロナの感染拡大に伴い、全国で学校の対面授業が中止されている。オンラインでの授業が実施されているが、地域によってはオンラインへのアクセスが難しかったり、適切な機材がなかったりして徹底されていないという。




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