カンボジアは中立的立場:イスラエルとハマスの戦争
カンボジア通信 No.23/78
10月30日
パレスチナ自治区ガザ地区で、イスラエルとイスラム組織ハマスの激しい戦闘が続く中、国連では10月26、27の両日緊急特別総会が開かれ、この問題についての各国代表の演説が行われた。カンボジアは特別総会による「人道的休戦」の決議には参加しなかったが、演説では中立の立場を主張した。
クメールタイムズによると、カンボジアのイー・ソフィア国連大使は「カンボジアは、怒りの炎、すべての人の痛みと苦悩を感じることができる。カンボジアは、中庸の感覚が広がるようにと願うことしかできない」と、述べた。
特別総会では10月27日、今回の衝突をめぐり、人道回廊の設置や人道的休戦を求める決議案を採択した。「反対」した米国やイスラエル、棄権した日本などを除き、中国やロシア、フランス、ブラジルなど121カ国が賛成した。
カンボジアはこの投票には不参加であったが、ソフィア大使は演説で、「すべての当事者に最大限の自制を求め、国際人道法を遵守し、悪化する状況を緩和し、停戦のための対話に建設的に関与するように求める」と、述べた。
同紙などによると、イスラエル国内には400名あまりのカンボジア人が暮らしている。このうちガザ地区近くに留学した学生1人がハマスの攻撃により死亡している。