フン・セン首相「過激なイデオロギー排除する」

カンボジア通信 No.22/76

10月 21日

カンボジアのフン・セン首相は10月21日、カンダル州タクマウで選挙人登録をするに当たり、自身の生年月日の修正を申請した後で記者会見をし、カンボジアの平和を維持するためには「過激なイデオロギー」を取り除かなければならない、と述べた。

 クメールタイムズ紙によると、フン・セン首相は「3世代にわたる裏切者の過激なイデオロギーを除去する」として、サム・レンシー氏と父親、祖父を示唆して述べたという。さらに、シェムリアップ、バンテアイミエンチェイ、バッタンバン、ポーサットの各州を訪れ、各地の警察当局などと共に、現在海外にいるサム・レンシー氏と共謀するグループに対抗手段をとる、とも述べた。

 また、サム・レンシー氏の支持者に対し、同氏から離れるようにと述べ、同氏の活動にかかわる政党については「法律に基づいて解散させなくてはならない」とも語った。プノンペン地方裁判所は10月19日、ベトナム国境の4州をベトナム側に譲り渡したとしてサム・レンシー氏に、本人不在のまま終身刑を言い渡した。

 カンボジアでは2023年7月に、5年に1度の総選挙が実施される。その「前哨戦」ともいわれる地方選挙は今年6月に実施され、フン・セン首相率いるカンボジア人民党が圧勝したが、解散に追い込まれた野党の流れをくむといわれるキャンドルライト党も全国で22.25%の票を獲得した。



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