カンボジア外相 スー・チー氏刑務所移送に深い懸念
カンボジア通信 No.22/47
6月 30日版
ミャンマーの国軍が6月22日に民主化リーダーであるアウン・サン・スー・チー氏を、刑務所に移送したことについて、カンボジアのプラク・ソコン外相は27日、「深い懸念」を示した。ソコン外相は、東南アジア諸国連合(ASEAN)のミャンマー担当特使も務めている。クメールタイムズ紙が報じた。
ミャンマーでは昨年2月、国軍がクーデターで実権を握り、スー・チー氏ら民主化運動家を拘束したり、クーデターに抗議する市民を殺害したりしている。ASEANは現在も国軍をミャンマーの代表として認めておらず、事態を解決するために「特使」を派遣して国軍や関係者と対話し、解決の道を探っている。
クメールタイムズ紙によるとソコン外相は、今回の国軍の判断を「大変残念だ」とし、「アウン・サン・スー・チー氏は、国際的にも、そして何よりミャンマーの人々にとって、平和的・政治的な手段によって国民が和解し、国を正常化するために重要な役割を担う。ASEAN各国が懸念を深めていることは疑いない」との声明を発表した。