海外からの略奪品56点が「里帰り」 28年間で1000点以上に
カンボジアのフン・マネット首相は8月22日、略奪された文化遺産の返還式典に出席し、1996年から今年7月までの返還品が1098点にのぼることを明らかにした。プノンペンポスト紙などが報じた。
同紙によると、返還された1098点のうち、571点は寄贈者から返還され、527点は米国や英国など15カ国の博物館や国家コレクションから引き渡されたという。この日の返還式典に参加した在カンボジア・アメリカ大使館のウォーカー氏によると、米国からはこれまで、現在カンボジア国立博物館に展示されているガネーシャ像、10世紀の「孔雀に乗ったスカンダ像」などを含む150点以上が返還されたという。
フン・マネット首相は、カンボジアが平和で安定しているからこそ、文化遺産が返還されると述べた。また、すべての国、博物館、個人収集家に大使、貴重なクメールの文化遺産を故郷に返すために協力するよう求めた。