カンボジア、輸出が好調 7割が縫製・製靴セクター

カンボジア通信#25
12月20日版

 カンボジア商業省によると、2019年1月から10月までのカンボジアからの輸出額は108億米ドル以上にのぼり、前年同期より6.45%伸びて好調であることを示した。クメール・タイムズ紙が報じた。

 この最新報告によると、輸出額のうち、縫製品は約64億米ドル、織物製品は約4000万米ドル、履物製品が約9億500万ドルを占めた。カンボジア政府が国の主産品として輸出振興に取り組んでいるコメの輸出額は約2億8600万米ドル、そのほかは31億7000万米ドルとなっている。

 パン・ソラサック商業大臣は、「輸出額は年率10%の伸びを示している。政府は市場の多角化に力を入れており、東南アジア諸国連合の枠組みで統合し、アセアンの貿易相手国、特に、日本、中国、韓国、豪州、ニュージーランド、インドとの関係を強化している。カンボジア製品の最大の輸入国は、EU、米国、カナダ及び中国である。新規市場として、東欧への輸出を拡大しているが、来年は、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の枠組みを通して、中国、日本及び韓国との貿易を拡大したい」と、語った。

 さらに同大臣は、政府の市場多極化戦略に基づいて、12月28日には中国に6つ目の貿易促進センターを開くことも明らかにした。

 縫製業の経営者団体であるカンボジア縫製業協会(GMAC)のバン・ソー・イエン会長は、カンボジアの平和と政治的安定、社会秩序が経済発展の基礎をつくっている、と指摘した。また、近年注目される分野として、旅行鞄製造業について触れた。2016年に5800万米ドルだった輸出額が、2019年には7億6000万米ドルまで急速に伸びたという。また、国内の旅行鞄製造工場数は、昨年の10カ所から1年で27カ所にまで伸びているという。ソー・イエン会長は「政府が東欧諸国やユーラシア諸国に市場を広げてくれることを期待している」と、付け加えた。

 

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