ウクライナ大統領、カンボジアに「感謝」
カンボジア通信 No.23/39
5月30日
プノンペンポスト紙によると、カンボジアのフン・セン首相は5月29日、ウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談をし、ロシアによるウクライナ侵攻に対し、カンボジアは「国連憲章と国際法に基づく姿勢を貫く」と、伝えた。両者の電話会談は昨年11月に続き、2度目。
カンボジアは、国連におけるロシア非難決議の共同提案国になった。また、フン・セン首相は繰り返し、ロシアによるウクライナ侵攻を非難し、当事国の対話により戦争を終わらせるように主張してきた。
電話会談においてウクライナのゼレンスキー大統領は、カンボジアの支持と、国連におけるロシア非難決議の共同提案に対し、感謝の意を述べた。また、カンボジアが、ウクライナでの地雷除去を支援していることについても謝意を伝えた。
一方、クメールタイムズ紙によると、在カンボジアのロシア大使は5月31日、「ロシア・カンボジア外交関係67年 ウクライナをめぐる状況とロシアの外交政策」と題した記者会見において、「ロシアはカンボジアが他国と良好な関係を築くことを尊重する。また、ロシアはウクライナ問題におけるカンボジアの立場を承知している」と、述べた。
ただ、ロシア側は、カンボジアとの関係を「これまでと変わらない」と強調した。ウクライナとの対話については「ウクライナ政府と西側諸国は、平和的解決に向けた準備ができていないと繰り返し声明を出している」と、ウクライナ側の姿勢を指摘した。