新型コロナウイルス感染
影響は経済活動にも

カンボジア通信 No.20/10
  2020年2月21日版  

世界で感染が広がっている新型コロナウイルス(COVID-19)が、カンボジアの経済にも影響を与え始めている。特に、中国との貿易への影響は必至とみられている。

プノンペンポスト紙によると、中国との貿易を手掛けるSHAトランスポート・エクスプレス社の代表は、「中国との間の船の往来は減っており、すでに10%の落ち込みがみられる」としている。また、カンボジア運送業者連盟も、「運輸セクターの各企業の売り上げはすでに落ち込み始めており、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が現れている」と、話す。

カンボジアのフン・セン首相は2月18日の演説で、COVID-19の感染拡大が同国の経済を脅かしている、と指摘。「まず、観光セクターが、続いて運輸セクターが影響を受けている」と、話した。さらに、中国からの輸入原料に頼る縫製業セクターにも影響が出るとみられており、カンボジアからの主力輸出品である縫製品の生産に打撃を与えそうだ。

一方、カンボジアのシアヌークビル港に停泊していたクルーズ客船ウエステルダム号は今週いっぱい同港にとどまる予定だという。クメールタイムズ紙によると、カンボジア保健省は同号の乗員747人がCOVID-19について陰性であった、との検査結果を発表した。また、カンボジア国内に残っていた乗客についても、陰性が確認されたという。

ウエステルダム号は、日本を含む5か国に入港を拒否された後、カンボジアが受入れを表明。2月13日にシアヌークビルに入港した。乗員は802名、乗客は2257名だった。当初、船内に感染者はいないとして、乗客の下船と帰国が進められたが、このうち米国人女性の感染がマレーシアの空港で確認され、まだカンボジアにとどまっていた乗客らの検査が実施された。

 

 

 

 

 

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