2019年日本カンボジア協会派遣カンボジア投資視察団の活動概要
期間:(基本プラン)2019年12月8日~14日(5泊7日)プノンペン、シアヌークビル(Aプラン)2019年12月8日~12日(3泊5日)プノンペン
■12月8日(日)
(夕方)ミッション①: 駐カンボジア王国日本国大使公邸において、夕食とともに、カンボジアに関する説明を受ける。
■12月9日(月)
(午前)ミッション②: みずほ銀行(協会法人会員)カンボジア事務所において、マネージャー山口氏よりカンボジアビジネスについて現場の経験に基づく説明を受ける。
(午後)ミッション③: ブンティ農業省次官との昼食会において、カンボジアの農業政策に関する説明を受けるとともに、意見交換。
(夕方)ミッション④: ソク・シパナ弁護士が主宰する企業団体とビジネスマッチング夕食会を開催。現地企業30社が参加。(なお、同弁護士は、元商業省長官、元在ジュネーヴ国際貿易センター(ITC)事務局長、現カンボジア政府顧問兼任。)
■12月10日(火)
(午前)ミッション⑤: 王宮において、ノロドム・シハモニ国王に拝謁。
カンボジア国営放送の当日放映の動画はこちらから
https://youtu.be/T-Go4nKkJTg
(午後)ミッション⑥: 現地技能実習生派遣会社のカケハシ スカイソリューションズ(協会法人会員)を訪問し、その事業内容について説明を受けるとともに、技能実習生から直接話を聞く機会を得る。
(夕方)ミッション⑦: カンボジア=日本経営者同友会(CJBI)と協催で、ビジネスマッチング夕食会を開催。先方より、若手起業家60社が参加。
(夕方)ミッション⑦: カンボジア=日本経営者同友会(CJBI)と協催で、ビジネスマッチング夕食会を開催。先方より、若手起業家60社が参加。
この模様がニュースで放映されました
https://youtu.be/sgGccRnRPXo
(午前)ミッション⑨: ニム・ケマラ外務省経済担当長官と協議。カンボジアの投資環境、外資誘致政策等について説明を受けるとともに、双方の関心分野について協議。
(午後)ミッション⑩: ソク・チェンダ・カンボジア開発評議会(CDC)事務局長兼首相付大臣との昼食会において、カンボジアの農産加工品等の分野における日本企業の進出拡大の可能性等に関して協議。
(午後)ミッション⑪: パン・ソラサック商業大臣と協議。カンボジア投資環境と同省の開発戦略について説明を受けるとともに、一州一品政策や農作物加工分野における日本の中小企業の進出の可能性等について協議。
(午後)ミッション⑫:チャン・プラシット工業大臣と協議。カンボジアの投資環境と同省の開発戦略について説明を受けるとともに、日本企業が進出する場合のリスクとして、製法特許等の状況について説明を受ける。
(夕方)ミッション⑬: イン・チャニACLEDA銀行(カンボジア最大の銀行)頭取主催のビジネスマッチング夕食会に参加。現地財閥、大手企業を含む35社が参加。
(本件ビジネスマッチング会合終了後、Aプラン参加者は、プノンペン国際空港より帰国。)
プノンペンにおける3日間の活動で、シハモニ国王、副首相1名、大臣4名、各省次官2名との会合を行った。また、3回にわたって開催したビジネスマッチング会合には、現地企業延べ125社が参加することとなった。
■12月12日(木)
(午前)ミッション⑭: プノンペン経済特区を視察。現地責任者より、同特区が成果を上げている状況とともに、日系工場の進出モデルについて説明を受けた。
(午後)シアヌークビルへ移動。
(夕方)ミッション⑮: チャム・ロン・シアヌークビル州知事と夕食会。シアヌークビルの開発状況及び今後の可能性と課題、日本企業に期待することなどについて、意見交換を行った。
■12月13日(金)
(午前)ミッション⑯: ルー・キム・チュン・シアヌークビル港総裁兼シアヌークビル経済特区総裁より、主として、シアヌークビル経済特区に関する説明を受けた。
(午後)シアヌークビル経済特区関係者との昼食会において、同経済特区について意見交換。
なお、同経済特区には、依然として、企業進出がほとんどないが、プノンペン経済特区の運営企業が同特区の運営に参画すれば、問題は解消するとの印象を得た。
(午後)シアヌークビルからプノンペン国際空港へ移動し、帰国へ。
【視察後記】
今回の視察団の日程は、かなり濃密な内容となった。一般的な視察というよりも、国王、副首相を含む主要政府閣僚との会合、意見交換がほとんどであり、また、3回のビジネスマッチング会合に参加したカンボジア側企業の数は、総計125社に上り、視察参加団員にとって、カンボジアにおける今後のビジネスの展開を考えると、このような機会は、なかなか得難いものではないかと考える。
カンボジアの国としての規模感は、日本の大企業からみると小さいかもしれないが、中小企業にとっては十分な規模である。また、カンボジアには、首都プノンペン以外にも多種多様なビジネスの機会があり、日本の中小企業とカンボジアの地方との融合の中に、これからのビジネスの芽は、色々あるのではないかと思う。更に、カンボジアのインドシナ半島の中心にある地理的位置と日本をはじめとする諸外国政府による同地域インフラ整備に対する援助等を踏まえれば、日本の大企業のみならず、中小企業にとっても、カンボジアを基点として、現地企業にはなかなかできないような同半島全体を視野に入れた事業展開を実現することのできる潜在性を同国は秘めていると言える。
第2回投資視察団は、現地企業とのネットワークの形成を含め、更に深掘りした内容にして行きたい。(加藤)