フン・セン首相「ウクライナへの義勇兵、参加認めず」

カンボジア通信 No.22/17
3月7日版


カンボジアのフン・セン首相は国民に対し、ロシアが侵攻したウクライナへ外国人義勇兵として渡航することは避けるように呼びかけた。クメールタイムズ紙が伝えた。

 フン・セン首相はトボンクモン州でのカンボジア中国友好病院の開院式のスピーチで、「他のいくつかの国のように、カンボジア国民がウクライナ軍へ参加する機会を私は与えない。まず、ウクライナへと向かう飛行機はなく、交通手段がない。そして火に油を注ぐべきではない」と、述べた。

 さらに首相は、「私は、国連傘下の平和維持活動以外で、カンボジア国民が命を落とすようなことをして欲しくない」とも、述べた。同紙によるとこの発言は、アジア各地で、ウクライナ義勇兵を志願する人々が相次いでいることを受けて語られた。タイでは、2000人以上が義勇兵を志願し、バンコクのウクライナ大使館に登録したという。

 首相は、ウクライナとロシア、さらにはロシアとNATOとEUによる対話を望んでいるとして、ウクライナでの停戦を訴えた。「ウクライナとロシアの戦争状態に対する最適な解は交渉だ。交渉は停戦から始まる。最も大切なことは、まず停戦をすることだ」

 また首相は、カンボジア国民は、ウクライナ大統領が「平和こそが最も大切なものだ」と言ったことに共感していると述べ、「カンボジアは40年以上平和を保ってきた」と強調した。










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