ベトナムでASEAN首脳会議
新型コロナウイルスの影響、オンラインで開催

カンボジア通信 No.20/43
  2020年6月30日版 

東南アジア諸国連合(ASEAN)は6月26日、ベトナムの首都ハノイで首脳会議を開催した。新型コロナウイルスの感染予防のため各国が入国を制限しているため、会議はオンラインで開かれた。

 会議には議長国のベトナムをはじめ、カンボジアを含む10カ国の首脳がオンラインで参加した。36回目となるASEANサミットのテーマは「結束し、即応するASEAN」。主な議題は新型コロナウイルス対策であるが、そのほかに、南シナ海領有権問題や、東アジア地域包括的経済連携(RCEP)についても協議された。

 クメールタイムズ紙によるとカンボジアのフン・セン首相は会議の中で、「新型コロナウイルスの感染拡大は、公衆衛生、行動や移動の制限、グローバルサプライチェーンについてなどさまざまな課題をつきつけた。社会的な影響は大きく、世界経済も落ち込むことだろう。このような状況の中で、国連の枠組みを中心とする、多国主義の結束は欠かせないものとなろう。今は、互いを非難しあったり、差別をしたり、政治問題で協力関係を断ち切ったりするときではない」と、述べた。

 さらに、「カンボジアは国連の世界保健機関の主導による新型コロナウイルスとのたたかいを支持する。ワクチン開発のできるだけ早い成功に期待し、そのワクチンは世界のすべての人が利用できる公益性の高いものとするよう求めたい」と、語った。

 カンボジア国内ではこれまでに141人の感染者が確認されている。国内での市中感染は確認されておらず、感染者はほとんどが外国から戻ってきた人や、彼らと濃厚接触をした人たちとされる。このためカンボジア政府は、渡航者に対し厳しい防疫措置をとっており、入国時にはすべての人たちがPCR検査を受けることになっている。

 

 

 


[日本カンボジア協会のご入会 ]
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