政治への関心が薄いカンボジアの若者
カンボジア通信 No.22/79
11月 4日
政治の腐敗や汚職に取り組む国際NGOトランスペアレンシー・インターナショナルの調査によると、カンボジアの若者は政治に関心が薄く、政治的な知識も不足していることが分かった。クメールタイムズ紙が報じた。
この調査は、2021年11月から12月にかけて、カンボジアの200か村で実施された。対象は15歳から30歳の若者1600人だった。調査によると、1600人のうち17%が「政治に関心がある」と答えたが、82%が「興味がない」と答えたという。政治に関心がある層は、教育水準が高く、都市部に住み、高収入がある人たちだった。
「なぜ政治に関心がないのか」を尋ねたところ、3分の2の回答者が、政治的な知識が不足しており、政治は危険なものだと考えていることが分かった。
トランスペアレンシー・インターナショナルのカンボジア代表は、「カンボジアは民主的な国家であり、国民は自分たちに利益をもたらすように国を導く政党を選ぶ権利を有している。若い人々が、政治に興味がなく、政治的活動に参加しないことは、国の機能に深刻な影響をもたらす」と、指摘している。また、「若者が政治に関心がないのは、政府や政治関係者たちが、若い世代に十分な情報や政治参加をする環境を与えないからだ」とも指摘した。