プノンペンの都市封鎖を解除 夜間外出禁止など規制は続く

カンボジア通信 No.21/34
2021年 5月5日版  

プノンペンポスト紙によると、カンボジア政府は5月4日、4月15日から実施されていたプノンペン都と隣接するタクマウ市のロックダウン(都市封鎖)を5月6日以降解除すると発表した。しかし、夜間外出禁止、指定地域のロックダウンなど一部の行動規制は継続される。

 同紙によると、4日夜にフン・セン首相の署名入りで発表された文書では、ロックダウンの解除と同時に、ワクチン接種の促進、感染リスクの高さに基づく3種類のゾーニングや移動規制などが継続されることが明記されている。また、クラブやバー、リゾート施設、映画館、スポーツセンター、博物館など多くの人が集まって感染リスクが高いと考えられるビジネスについては再開を許可しないか、一部再開にとどめる予定だ。夜間外出禁止については、午後8時から午前5時までだったものが、午後8時から午前3時までにやや緩和される見込みだ。

また、今回の感染拡大でクラスター感染が発生したことから営業を休止していた市場については、各地の行政担当者に十分な感染対策を確認するよう指示が出された。

 政府は都市封鎖は解除するが、都・州知事に「必要と思われる感染予防策」を決定する権限を与えており、実質的にさまざまな行動規制が続くとみられる。

 カンボジア国内では2月20日に発生した市中感染の拡大が止まらず、市中感染だけでこれまでに15,000人以上の感染を確認した。また、3月11日以降、死者は107人を数えている。重症者の数など詳細は発表されていないが、治療中の感染者は全国で10,000人を超えており、政府はこれまで許可していなかった民間病院での新型コロナ感染者の受け入れや治療を、一定の水準を満たした機関に限り認め始めた。


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