カンボジア、2021年の経済成長は4.0%に アジア開発銀行
カンボジア通信 No.21/37
2021年 5月14日版
アジア開発銀行(ADB、本部:マニラ)は4月28日、「アジア経済見通し2021年版」を発表した。カンボジアの経済成長率について、2020年はマイナス3.1%と厳しい見通しだが、2021年には4.0%、2022年には7.0%にまで回復すると予測した。
ADBによると、カンボジアでは製造業を中心とした第二次産業の回復が早く、2021年は7.1%、2022年には7%の成長率が予測されている。主な輸出先であるアメリカや欧州の経済回復が前提だが、縫製業や靴、旅行用品などの輸出が順調に回復すると見込んでいる。また、農業など第一次産業は、中国への輸出が増えるとして、2021年は1.3%、2022年は1.2%と堅調だ。コロナ禍以前は順調に伸びていた第三次産業は、観光業への打撃が深刻で、2021年は3.3%の成長率にとどまるが、2022年には6.2%と回復基調に入る見込みだ。
ADBによると、経済回復のカギとなるのは国内的にも国際的にも、新型コロナの感染抑制だ。カンボジア国内では今年2月に発生した市中感染が今も感染拡大を続けており、5月半ばまでに累積の感染者数は2万人を超えた。