カンボジア、ウクライナに地雷除去技術を移転

カンボジア通信 No.22/83
11月  23日

カンボジアのフン・セン首相は11月22日、カンボジア政府地雷除去センター(CMAC)を通じて、地雷除去の専門家をウクライナに派遣することを明らかにした。ウクライナのゼレンスキー大統領からの要請に応じて、ウクライナで地雷除去技術者を養成するため、という。クメールタイムズ紙が報じた。

 同紙によるとフン・セン首相は、「わが国は、日本の援助プロジェクトを通じて、3人の地雷除去専門家をウクライナに派遣することを決定した」と、述べた。

 フン・セン首相はウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談をするなど、積極的にウクライナ支援に取り組んでいる。また、国連では、ロシア非難決議の共同提案国になるなど、ロシアによる侵攻に批判的な姿勢を明確に示している。

カンボジアには1970年代以降の内戦や混乱で、カンボジア国内にもいまだ多くの地雷が残されている。1979年から2022年8月までの期間に、地雷や不発弾によるカンボジア国内の犠牲者は19,818人。45,186人が負傷した。

一方でカンボジアは国内で積み重ねた除去技術を活用して、2006年以降、自国の地雷除去専門家チームをスーダン、南スーダン、チャド、マリ、中央アフリカ、キプロス、レバノン、シリア、イエメンに派遣している。

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