新型コロナ、高校卒業試験中止 全員を「合格」に
カンボジア通信 No.20/87
2020年 12月 16日版
カンボジアのフン・セン首相は12月15日、新型コロナの感染予防のために延期された高校卒業試験について、今年度は中止をし、全員を合格とすることを発表した。
カンボジア国内では11月28日、プノンペンを中心に、初めてとなる新型コロナの市中感染が確認された。このため、カンボジア政府は全国の学校を閉鎖することを決定。12月に予定されていた卒業試験は来年1月11日にいったん延期された。
その後の調べによると、プノンペンなど主に3か所でクラスター感染が発生しており、陽性者が感染を知らずに訪れた場所がモンドルキリ州など全国に広がった。これまでに確認された市中感染による陽性者は41人だが、検査や行動追跡などの調査はまだ続いており、政府や保健省は市中感染はまだ完全に制圧されておらず警戒が必要、とみている。
これを受け、フン・セン首相は15日の演説で、「我々は我が国に、そして世界に起きていることを受け入れなくてはならない。学生も若者も協力して新型コロナの感染予防に努めて欲しい。また、試験そのものを中止とすれば、感染を恐れて試験を受けられない生徒もいなくなる」と、述べた。プノンペンポスト紙によると、今年の高校卒業生は約12万人。
カンボジア国内では、市中感染による感染者のほか、入国時の検査で陽性と判明した人もおり、12月15日までの感染者の合計は362人となった。死者はいない。
[日本カンボジア協会のご入会 ]
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