緊張高まるタイとの国境紛争、カンボジア国内で15万人の「団結行進」
カンボジアとタイとの間で、国境地帯の領有権をめぐる対立が続いている。カンボジア政府は6月15日、国際司法裁判所に書簡を送り、解決を求めたが、タイ側は二国間での解決を求めているという。解決の糸口が見えないなか、両国間の緊張は高まっている。
カンボジア国内では6月18日に、15万人超が参加して国民の団結を呼びかける行進が実施された。クメールタイムズ紙などによると、この行進は、カンボジア青年連合(UYFC)が企画し、会長であるフン・マニー副首相兼公務員相が率いた。行進には、僧侶、高齢者、政府関係者、学生、ビジネスマンなど様々な人々が参加したという。
同紙によると、参加者の一人は「この集まりは、カンボジアの領土を守るという意志と、平和的ながらも断固たる姿勢で国家の誇りを示すものだ」と語った。また、フン・マニー氏は行進の目的は、威嚇や挑発ではなく、政府と軍への激励、信頼などを示すことだと述べた。
カンボジアとタイをめぐっては5月、双方が領有権を主張している国境地帯で武力衝突が発生し、カンボジア側の兵士1人が死亡した。最近のカンボジア国内の世論調査によると、国民の多くは、政府による平和的な解決を支持しているという。
(参考:https://www.khmertimeskh.com/501702957/thousands-of-cambodians-march-in-solidarity-with-actions-to-resolve-border-dispute-with-thailand/)