2022年前半の交通事故 工場労働者の死傷者が30%増

カンボジア通信 No.22/46
6月24日版 

カンボジア国家社会保険基金(NSSF)によると、2022年1月から6月までに発生した国内での交通事故のうち、工場労働者の死傷者が2000人近くにのぼり、前年同期より30%も増えたことが分かった。クメールタイムズ紙が報じた。

 同紙によると、今年1月から6月半ばまでに発生した交通事故のうち、工場労働者がかかわる事故は1672件で、死者は47人、負傷者は1919人にのぼった。前年同期では、工場労働者の交通事故死亡者は33人、負傷者は1333人だった。

 カンボジアでは、工場へ出勤する労働者の通勤手段としてトラックが使用されることが多い。労働者たちは荷台にぎゅうぎゅう詰めに立って乗っており、その危険性は以前から指摘されていた。カンボジア当局は、通勤にトラックを使用しないよう指導してきたというが、「通勤トラック」による事故の悲劇は後を絶たない。

同紙によると、行政が実施した運転教育セミナーに参加した人は、トラックの荷台に椅子を設置するなどして安全な運行に努めているという。NSSFは、「コロナ禍が下火になって多くの産業が活性化している。交通事故は家族のみならず、社会全体や経済にも大きな影響を与える。安全を心がけて欲しい」と、している。



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