プノンペン・タクマウで都市封鎖 4月28日まで
カンボジア通信 No.21/28
2021年 4月15日版
カンボジア政府は4月14日深夜、15日から28日までの2週間、首都プノンペンと隣接するカンダル州タクマウを、新型コロナ感染拡大を抑止するためにロックダウンすると発表した。
カンボジア政府の発表によれば、都内在住者は原則的に外出が禁止される。食料品や生活必需品を販売するレストランやスーパーマーケットなどの営業は許可されているが、レストランは配達や持ち帰りのみが許され、また一世帯につき最大2人が、週に3回まで買い物のために外出できる。
一方で、営業を許可される企業もあり、その場合は通勤など移動は可能だが雇用証明書を持ち歩かなければならない。また、夜8時から朝5時までの外出禁止令も引き続き適用され、その時間帯はさらに許可される活動が限定的になる。
カンボジア国内では2月20日に発生した市中感染の拡大がおさまらず、4月14日までに24州・都のうち20州・都に広がった。市中感染の感染者数累計は4000人を超え、プノンペンだけでも3000人に届く勢いだ。なかでも、プノンペンのオルセーマーケットと縫製工場での集団感染は深刻な事態で、現在も追跡調査が続いているようだ。
また、連日のように新型コロナによる死者が増えていることも心配だ。14日までの死者数は35人。他国に比べて数字は低いが、高齢者だけでなく30代や40代の死者もおり、今後、重症者や死者が増える可能性も否定できない。
カンボジア政府は、ダイヤモンドアイランドの結婚式場を臨時の治療施設にするなど、病床の確保に取り組んでいるが、施設だけでなく、医療従事者の不足も懸念される。保健省はすでに3月、「軽症者あるいは無症状者は陽性と判定されても自宅で待機するように」との通達を出している。