アジア開銀がカンボジアに2.5億ドルの借款「39万人が失業の恐れ」

カンボジア通信 No.20/48
  2020年7月17日版 

アジア開発銀行(ADB、本部マニラ)はこのほど、新型コロナウイルスにより深刻な経済的打撃を受けたとして、カンボジアに対し2億5000万ドルの借款を供与することを発表した。ADBは、「カンボジアは、新型コロナウイルスの感染拡大により、貧困削減、なかでも女性や移民労働者の貧困削減が阻害されている」と、している。

 ADBによると、2020年のカンボジアの経済成長率はマイナス5.5%と予測されている。カンボジアはこれまで毎年7%前後の高い経済成長率を続けてきたが、2020年は内戦終結後初めて、マイナス成長となる見込みだ。

 今回のADBによる支援は主に、保健システムの構築・強化や、貧困層への対策、なかでも女性や中小零細企業、海外で職を失って帰国した移民労働者への対策に活用されるという。

ADBは「観光セクターの減収、主力輸出品である縫製品・靴・旅行用品の輸出不振、安定的に伸びていた建築セクターの減速」により、カンボジアの経済は長期的に苦境に陥ると指摘。さらに「2020年だけで39万人が失業する恐れがある」と、している

 カンボジア国内では7月17日までに166人の感染が確認されている。死者はおらず、133人が回復している。感染者のうちカンボジア人は94人で半数以下となっており、ほかはフランス人40人、マレーシア人13人、イギリス人5人、中国人とベトナム人がそれぞれ3人などとなっている。感染経路はほとんどが外国での感染か、その濃厚接触者で、国内での市中感染はほぼ発生していないとみられている。

 感染拡大防止と経済活動の再開の両立を目指し、カンボジア政府は、外国人投資家らに対する入国規制の緩和にも取り組む。カンボジアでは防疫措置として、すべての外国人に滞在期間中をカバーする5万ドル以上の医療保険や、感染していた場合の治療費などとして現金3000ドルの預託金を義務付けている。これが経済活動の再開に著しく影響を及ぼしているとして、カボジア商業省などに登録した企業や投資家についてはこれらを免除する方向で準備が進んでいる。


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