カンボジア2020年の経済成長は
内戦後最悪に世界銀行

カンボジア通信 No.20/35
  2020年6月2日版 

 

世界銀行はこのほど発表した報告書で、カンボジアの2020年の経済成長率をマイナス1%から最悪の場合はマイナス2.5%にまで減速すると予測した。新型コロナウイルスの影響が大きく、1994年以降でも最も低い成長率となり、厳しい状況が予測されるという。

 世銀によると、最も影響を受けるのは、観光、製造品輸出、建設の3つのセクター。これら3つのセクターは、2019年の経済成長の約7割を占めるカンボジアの主要産業であり、全雇用者の約4割を占める分野でもある。

 財政赤字は、過去22年間で最大となり、債務残高の対GDP比は2022年までに35%にのぼるとみられる。

 すでに1月下旬から深刻な打撃を受けているのが観光セクターだ。世銀の報告書によると、外国人観光客のうち最も多いのは中国人で32.6%を占める。ベトナム(12.9%)、ラオス(6.9%)、タイ(6.2%)と続くが、飛びぬけて多い中国人観光客の減少は特に厳しい。

 また、縫製品を中心とした輸出の落ち込みも深刻だ。カンボジアの主要輸出品である衣類や靴、旅行用品などの輸出先は、米国と欧州で52%を占める。世銀は、これらの地域の需要の落ち込みがカンボジアの縫製業に影響すると指摘する。これに加え、カンボジアは原料のほとんどを輸入していることから、一時期は深刻な原料不足が懸念された。

グローバル化された生産ラインの中で、カンボジアは原料を国内で調達できず、貿易多角化もできていない。コロナ危機下でこうした経済体制のもろさが浮き彫りになったといえる。

 


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