欧州連合、カンボジアに最接近 協力強化を確認

カンボジア通信 No.22/90
12月 16日


カンボジアと欧州連合(EU)は12月13日にベルギーのブリュッセルで開催された会合において、お互いを尊重し、対話と協力を深めていくことに合意した。クメールタイムズ紙が報じた。

 この会合には、カンボジアのパン・ソラサック商業大臣と欧州委員会の首脳が参加した。クメールタイムズによるとソラサック商業大臣は、カンボジア経済が、後発開発途上国(LDC)からの「卒業」を目指しており、新型コロナ感染拡大後の社会でニューノーマルを念頭に活動を完全再開させていることを伝えた。また、大臣は、EU諸国の人々に対し、カンボジア経済の柱である貿易、農業、健康、地方開発、人材育成などのセクターにおいて、経済的あるいは技術的な支援を受けていることを感謝した。

 一方の欧州側は、新型コロナの感染拡大にもかかわらず両者の経済協力が発展していることを指摘。カンボジアに対し、引き続き脱LDCに向けた協力を続けていくことを表明した。

 EU・カンボジア関係は、2018年のカンボジア総選挙において政府が野党勢力を抑圧したことをEUが批判し経済制裁を科すなど良好ではなかった。しかし、ロシアのウクライナへの軍事侵攻など国際的な安全保障環境が変化する中、東南アジア諸国連合(ASEAN)との関係を強化する必要に迫られている。

ただ、ASEANは、ウクライナ問題については、欧米諸国に同調するシンガポール、ロシアと関係が深いベトナムやラオスなど、足並みがそろっていない。その中でEUは、一貫してウクライナを支持する姿勢を示し、国連のロシア非難決議の共同提案国にもなったカンボジアに対し、これまでの批判姿勢を転換して再接近しようとしているようだ。

カンボジア政府にとっても2023年の総選挙を前に、人権抑圧を監視するEUが柔軟姿勢を示すことは歓迎すべきことといえる。






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