カンボジア外相、ミャンマー訪問を国連で報告

カンボジア通信 No.22/37
5月29日版

 

カンボジアのプラック・ソコン外相は5月27日、国連の安全保障理事会で、東南アジア諸国連合(ASEAN)の特使として訪問したミャンマーの状況について報告した。プノンぺンポスト紙が報じた。

 同紙によるとソコン外相は、今年3月21日から23日にかけて、ASEAN特使としてミャンマーを訪問した際、国軍トップのミン・アウンフライン国軍司令官らと会談したことなどを報告した。また、5月6日には、ミャンマー関係者を交えてプノンペンでASEANの人道支援についての会議を開催しており、その内容も報告した。

 ミャンマーは昨年2月、国軍がクーデターで実権を握っているが、民主化を求め抵抗する国民への暴力行使などによりASEANの代表としては認められていない。ASEANはミャンマー国軍に対し、暴力の即時停止など5項目を求め、国軍側はそれを受け入れたが、実行には至っていない。また、ASEANは議長国外相を特使に任命して派遣、拘束下にある民主化リーダーのアウン・サン・スー・チー氏との面会を求めているがこちらもまだ実現していない。ASEAN側はミャンマー国軍側の改善が不十分として、現在も国軍による政権を承認していない。

ソコン外相は、ASEAN特使として6月にもミャンマーを再訪する計画。現状について「ミャンマーを孤立させるのではなく、ASEANや国際社会がミャンマーに建設的に関与し続ける限り希望はある。次回訪問では、暴力の即時停止、関与の継続、新型コロナウイルスのワクチン接種の拡大、人道支援、そして前向きに話し合うことに留意して協議を進めたい」と、述べた。

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