カンボジア民間医療機関での新型コロナ患者受け入れを許可

カンボジア通信 No.21/31
2021年 4月26日版    

 

  カンボジア保健省は425日、民間医療施設での新型コロナ患者の受け入れを許可すると発表した。これまでカンボジアでは、国が指定する公立病院でのみ新型コロナの検査や治療が許されていた。首都プノンペンを中心に市中感染が広がり、2か月以上たった現在も一向に収まる気配がないことから、医療崩壊の懸念が高まり、負担を分散する目的とみられる。

 プノンペンポスト紙によると、新型コロナ患者の受け入れをしたいと考える民間医療機関は、保健省に申請をし、許可後に受け入れを開始できる。受け入れを許可される民間医療機関は、適切な医療環境やインフラ、医療人材、救急車の所有などの条件を満たしていることが必要。

 フン・セン首相は、新型コロナの感染者数が、プノンペンの病院の受け入れ可能数をすでに超えていると発言しており、保健省は無症状者や軽症者は陽性でも自宅で療養するように指示した。保健省はその際に服用すべき医薬品やその量なども公表していて、軽症者は自宅で自分で治療をするという事態になっている。

 カンボジア国内では425日までに9975人の感染者が確認されており、そのうち74人が亡くなった。プノンペンを中心とする市中感染はいまや全国に広がり、市中感染だけで9427人になっている。

 プノンペン都は428日までロックダウンが実施されたほか、シアヌークビル、タクマオ、ポイペトの一部などもロックダウンが実施されている。また、封鎖された地域の中でもさらに感染者が多い場所はレッドゾーンに指定され、外出が一切禁止されるなど厳しい防疫措置がとられている。 





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