新型コロナ、ワクチンの入手に関心集まる 購入のために寄付金38億円

カンボジア通信 No.20/86
  2020年 12月 11日版   


初めての新型コロナ市中感染で警戒感が高まるカンボジアで、ワクチンの入手が関心の的になっている。フン・セン首相は保健省などにワクチンの購入・配布方法について具体的な検討を指示しているという。

 新型コロナのワクチンについては、日本も参加する国際的な共同購入の仕組み「COVAXファシリティ」が一部活用される。この仕組みは、高・中所得国が資金を拠出し、自国用にワクチンを購入する一方で、途上国にはドナーからの拠出金で購入されたワクチンが供給される。その量は人口の20%とされる。クメールタイムズ紙によると、これらのワクチンがカンボジアで入手可能になるのは、早くても2021年の初めから半ばにかけてだろう、としている。

また、カンボジア政府は、さらにワクチンを購入するための寄付金を国内で募っており、クメールタイムズ紙によると12月9日までに約3700万ドル(約38億円)が寄せられたという。同紙の報道によると、インドネシアにはすでに120万人分の中国製ワクチンが届いており、来月にはさらに180万人分を入手するという。また、タイはアストラゼネカ社との間でワクチン購入の合意書を交わし、マレーシアもファイザー社に1280万人分のワクチンを注文したとされる。

ワクチン入手についてこれまで目立った動きを見せていなかったカンボジアだが、11月末に初めての市中感染が確認されてからは、ワクチンへの関心が一気に高まった。この市中感染では、プノンペン都の高級住宅街にある衣料品店ZANDOやPedroを中心にクラスター感染になったとみられ、これまでの感染者は40人にのぼった。保健省は、これらの店を11月27日に訪れた人たちに、新型コロナの検査と14日間の隔離を呼びかけている。



 

 

 

 


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