プノンペン都内のゴミ回収 従業員がストライキ

カンボジア通信 No.20/69
  2020年10月10日版  


カンボジアの首都プノンペンで、都内のゴミ収集を担っているシントリ社の従業員2000人以上が、10月2日からストライキを続けている。

 プノンペンの街には、回収されないままのゴミが積み上がり、一部では車両の通行を妨げるほどになり、あたりには異臭がただよっている。

 プノンペンポスト紙によると、従業員側は会社側に、年功補償の支払いや有給休暇などを求めている。また、今回のストライキの背景には、「シントリ社に倒産の恐れがあり、プノンペン都も別のゴミ回収会社を選定する予定だ。現在の従業員たちは職を失う」という情報が流れ、従業員たちが一気に不安に陥ったことがあるという。

 10月7日にはシントリ社、プノンペン都の話し合いが行われ、一部の従業員が和解案を受け入れた。しかし従業員たちは「一枚岩」ではないうえに会社や行政側への不信感は根深く、和解を受け入れない従業員もいた。その結果、多くが10月10日現在もストライキを続けている。

 一方で都内のゴミ回収を進めるため、プノンペン都や都内各地区は、独自に車両やバイクを用意、人員の雇用も始めた。プノンペンポスト紙によると、ポーセンチェイ区では一日11ドルの報酬で約90人を雇用。ダウンペン区では5ドルと2回の食事支給で105人を雇用したという。また、住民たちにも道路にゴミ袋を置かないなど協力を求めている。


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