アンコールワット国際ハーフマラソン 今年も12月6日に開催へ

カンボジア通信 No.20/74
  2020年 10月 29日版 
 

カンボジア北西部シェムリアップ州のアンコール遺跡周辺で毎年12月に開かれているアンコールワット国際ハーフマラソン大会について、主催者であるカンボジアオリンピック委員会はこのほど、今年も例年通り実施する考えであることを発表した。

 プノンペンで開かれた記者会見で、同委員会のチャムロン委員長は、同大会を12月6日に実施することを発表した。新型コロナウイルスの影響で、例年よりも参加者が減ることが見込まれ、関連イベントも感染予防を目的に縮小される見通しだ。委員長は、「外国からの参加者はカンボジアに来ることが大変難しい。今回の大会は、カンボジア人や国内在住の外国人のみなさんの参加をお待ちしている。すでに1000人以上が参加を申し込んでいる」と、語った。

 カンボジア国内で10月28日までに確認された新型コロナウイルス感染者は累計で288人にのぼるが、ほとんどが回復し、死者はいない。市中感染も確認されていない状態だが、カンボジア政府は海外から感染が持ち込まれることに強く警戒し、入国者全員に到着時のPCR検査や2週間の隔離を義務付けている。

 アンコールワット国際ハーフマラソンは、1996年に始まった。女子マラソン五輪メダリストである有森裕子さんがこの大会に出場したことをきっかけに、有森さんが設立した日本のNPO法人「ハート・オブ・ゴールド」が大会運営を担ってきた。2013年からはカンボジア側に運営を委ねている。

 同大会は、収益は地雷被害者などに寄付されるチャリティーイベントであることや、世界遺産のアンコール遺跡群内を走ることができることなどから、国際的にも人気が高い。ハーフマラソンのほか、車いすや義肢の参加者によるマラソンなど6種類のレースがある。昨年は80カ国から12,000人の参加者があった。





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