ASEAN特使のカンボジア・ソコン外相、9月にもミャンマーへ

カンボジア通信 No.22/56
8月7日版

カンボジアのプラク・ソコン外相は8月7日、ASEAN特使として9月上旬にもミャンマーを訪問することを明らかにした。クメールタイムズ紙が報じた。昨年2月に国軍がクーデターで実権を握ったミャンマーでは、民主活動家4人が処刑されるなど、国民への弾圧が続いている。

 ASEANはこれまで、ミャンマー国軍を同国の正式な代表とは認めず、議長国のカンボジア外相を特使として派遣して正常化に向けた働きかけを続けてきた。ASEANと国軍は、暴力の即時停止、民主化勢力を含む全関係者と特使との面会、などを含む5項目で合意したものの、実現していない。

ソコン外相は記者会見で、「我々は、ミャンマーの正常化をあきらめないが、まず、ASEANと国軍が合意した5項目が実現されなければならない」と、述べた。またソコン外相は、「もしこれ以上の死刑が執行されるようなことがあれば、訪問は再考する。このことは他の外相も同意している」とも述べ、ASEANが厳しい姿勢でミャンマー国軍に向き合うとの考え方を示した。

 ASEANは8月3日に開かれた外相会議の冒頭で、議長国カンボジアのフン・セン首相は、国軍による死刑執行について「ASEAN加盟国は深く失望した」と述べ、看過できない事態との認識を示している。

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