新型コロナ感染への警戒心緩むプノンペン オミクロン株感染拡大に懸念も

カンボジア通信 No.22/10
2月10日版


カンボジアの首都プノンペンでは、多くの店舗が、新型コロナ感染予防のための措置を行っていないことが分かった。クメールタイムズ紙が伝えた。カンボジアでは新型コロナの新規感染者が現在も1日200人前後出ており、その多くがオミクロン株による感染者とされている。

 クメールタイムズ紙によると、プノンペン都庁は昨年10月、教育施設やレストランなどの商業施設に入る際に、体温測定、新型コロナのワクチン接種カードの提示や追跡のためのQRコードのスキャンなどを求めるよう指導していた。しかし、同紙がランダムに調べたところ、ほとんどすべてのレストランで体温測定をしていないなどの感染予防対策が実施されていなかったという。

 同紙の取材に対し、ラッキースーパーマーケットの店員は、「多くの人たちがワクチン接種を終えたので、だれもワクチンカードを提示しなくなった」と、語った。同紙によると、プノンペン都は現在も感染予防策は必要、としている。

 カンボジアのフン・セン首相は8日、感染力の強いオミクロン株による感染はプノンペン都に集中しており、より注意して予防策を徹底してほしいと語っている。

 2月9日現在の国内の新型コロナ新規感染者は223人、死者はいない。新規感染者のうち輸入症例は5人で、218人は市中感染となっている。



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