タイ帰国者の感染者69人に フン・セン首相、中国製ワクチンを導入へ
カンボジア通信 No.21/4
2021年 1月 17 日版
カンボジア保健省によると、タイから帰国したカンボジア人の新型コロナ陽性者は1月17日朝までに69人になった。全国の累計感染者数は439人、死者はいない。この状況を受けカンボジアのフン・セン首相は、WHO承認のワクチンのみを使用するとしていた前言を撤回し、中国製のワクチンを使用する考えを示した。
クメールタイムズ紙によると、フン・セン首相は「私たちは、(WHO承認のワクチンを)これ以上待つわけにはいかない。タイからの帰国者の感染者が日に日に増えている。国民を守るためにワクチンをすぐに使う必要がある」とのボイスメッセ―ジを発表した。
さらに首相は、すでに中国製のワクチンが中国やインドネシアで政治指導者に使用されている、と指摘した。「中国の政府指導者たちは昨年10月からワクチンを接種している。例えば中国の王毅外相は健康であり、どこへでも出かけている。王毅外相の実例をもってしても、中国製のワクチンが人間の健康に害を与えないことがわかる」
フン・セン首相は中国からの寄付のほかに、人口の80%に当たる1000万人分を購入する考えを示した。首相によれば、優先で接種を受けるのは、国王、首相、上下院議長、医療関係者、教員、陸軍、警察、衛生管理関係者、バイクやシクロタクシー運転手だ、という。
首相は「ワクチン接種は無料で、自由意志に基づく」としており、引き続き、保健省が定める新型コロナウイルスの感染予防策を守るよう呼び掛けている。
[日本カンボジア協会のご入会 ]
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