カンボジアでASEAN外相会議など開催 米国務長官も参加へ
カンボジア通信 No.22/54
7月30日版
東南アジア諸国連合(ASEAN)は7月30日から8月5日までの間、外相会議、ASEAN地域フォーラム(ARF)などの一連の会議を議長国カンボジアの首都プノンペンで開く。ロシアによるウクライナ侵攻や、ミャンマー国軍による民主化運動家4人の処刑などについて議論が交わされる見込みだ。
プノンペンポスト紙によると、8月3日から5日にかけては、対話パートナー国との会談やARFに参加するため、米国のブリンケン国務長官がカンボジアを訪れる。滞在中はASEAN関連の会議に出席するほか、フン・セン首相と会談して二国間関係についても協議するという。
ARFはASEAN10カ国に加え、日本、米国、カナダ、豪州、ニュージーランド、韓国、北朝鮮、中国、ロシア、パプアニューギニア、インド、モンゴル、パキスタン、東ティモール、バングラデシュ、スリランカ、EUの合計26カ国1機関が参加している。今回のARFにはロシアからもラブロフ外相が参加する予定だが、クメールタイムズ紙によると、ブリンケン国務長官がラブロフ外相と会談する予定はないという。幅広い地域が参加するARFにおいて、ロシアによるウクライナ侵攻がどのように討議されるかが注目されている。
また、国際的な非難にもかかわらず7月下旬に民主化運動家4人を処刑したミャンマー国軍は、ASEAN域内からも厳しい批判を浴びそうだ。ミャンマー情勢をめぐっては、議長国の外相を中心とするASEAN特使が国軍に対し、暴力の即時停止や民主化勢力との対話などを求めているが、実現していない。