カンボジア通信 No.21/54
2021年 7月 24日版
カンボジア保健省は7月23日、カンボジアへの入国者が14日間の強制隔離にあたって滞在するホテルを事前に2カ所から選べるシステムを開始した。これまでは到着後にどのホテルで隔離されるのかが分からず、選ぶことはできなかった。
カンボジアでは現在、プノンペン国際空港から入国するすべて人に対し、新型コロナ感染予防策として、政府が指定するホテルなどでの14日間の強制隔離を実施している。入国者は空港で2000ドルのデポジットを支払い、そこから隔離期間の必要経費が差し引かれる。ホテルは1泊60ドルから75ドル、一日の食事代は10ドル、到着時と隔離明け直前2回のPCR検査費は200ドルなどで、残額は返金される。
しかし、利用されるホテルは環境がさまざまで自らは選べないため、入国する人たちからは不安の声が上がっていた。そこでカンボジア政府は、ソカープノンペンとコートヤード/バイ・マリオットプノンペンの2つのホテルについて、事前に利用者が予約できるシステムをつくった。
2つのホテルを利用したい人は、旅行前に隔離滞在用の予約をする必要がある。滞在費は、コートヤードの場合、宿泊や食事、PCR検査込みのパッケージで1,980ドル(税別)。ホテルを指定しないシステムでの滞在よりも割高になるものの、事前に滞在先を決めることができる安心感はある。
カンボジアでは、新型コロナの感染者がいまだ増加傾向にあり、累計の感染者数は72,000人を超えた。最近の傾向としては、輸入症例が急増しており、近隣諸国からの感染の流入やデルタ株の広がりが懸念されている。