米ドル少額紙幣の回収めぐり混乱
中銀「使用禁止ではない」

カンボジア通信 No.20/34
  2020年5月29日版 

カンボジアの中央銀行は5月28日、国内の銀行やマイクロファイナンス機関から、米ドルの少額紙幣($1、2、5)を8月31日までの間、無料で回収する、と発表した。自国通貨リエルの流通を促すためとみられるが、この発表は「少額紙幣の使用が禁止された」との誤解を招き、混乱した。

 プノンペンポスト紙によると中央銀行は少額紙幣について、「6月1日から8月31日までの間、中央銀行は、国内の金融機関から持ち込まれた少額紙幣を手数料なしで回収する。それ以降は、手数料を徴収する」とした。同時に「金融機関と引き続き協議し、少額紙幣の受け取りについては、適切なタイムフレームを定めたい」ともしている。

 一方、この発表を受けて国民の間には、「少額紙幣の使用が禁止された」との誤解が一気に広まった。29日付のクメール・タイムズ紙によると、カンダール市場の店では1ドル札を受け取らない店もあり、その理由を尋ねると「まもなく使えなくなるから」と言ったという。同紙は中央銀行の話として「少額紙幣の流通を禁じるという意味ではない」と、強調しているという。


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