カンボジア、初の市中感染を抑制 関連店舗などの再開を許可

カンボジア通信 No.20/90
  2020年 12月 28 日版     


カンボジア保健省は12月27日、新型コロナウイルスの感染者が多数確認されたとして閉鎖を指示していたプノンペン都内のレストランや衣料店などに対し、事業再開を許可した。カンボジアで初めての市中感染として警戒を強めていたが、感染拡大が抑制されたものとみている。

 クメールタイムズ紙によると、カンボジア国内で初の市中感染が確認されたのは11月28日。政府関係者の妻の感染が確認されたのを発端に、家族や立ち寄った店の関係者らに次々に感染が確認された。カンボジア政府は全国の学校に休校を指示し、12月に予定されていた高校卒業試験を1月に延期の後、中止を決定。また、陽性者が立ち寄ったとして、イオンモールをはじめ、プノンペン都内の店舗が一時閉鎖された。また、プノンペンでは20名以上の会議や集会が12月半ばまで禁止された。

こうした対策とあわせて保健省は、陽性者の氏名や写真、行動歴を公開し、接触や立ち寄りの可能性のある人はすべて新型コロナの検査を受けるように呼びかけた。無料の検査だったこともあり、心配した人々が臨時の検査会場となったスタジアムなどに駆け付ける様子が報じられていた。

 市中感染による新規感染者はこれまで41人が確認されているが、この10日間ほど、新たな感染者が確認されていないことから、保健省は拡大はおさまったとみている。

 一方、隣国タイの新型コロナ集団感染への警戒感は高まっている。タイと隣接しているバッタンバン州などでは、移民労働者が毎日数百人、戻ってきており、政府はすべての人たちに検査や強制隔離を指示している。

 


[日本カンボジア協会のご入会 ]
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