日本政府から援助物資 カンボジアの洪水死者40人に

カンボジア通信 No.20/73
  2020年 10月26日版 

カンボジア災害対策委員会によると、10月26日までに全国で確認された洪水による死者は40人にのぼった。雨季はほぼ終わり、カンボジア国内は10月30日から乾季を迎える水祭りの休日になるが、水資源気象省はそのころに熱帯低気圧による降雨があると予報。警戒を呼びかけている。

 地元紙の報道によると、9月1日から10月24日までの間で被災したのは、首都プノンペンを含む25州のうち20州に及ぶという。約13万6000世帯、54万人余りが被災し、そのうち1万世帯以上が安全な場所に避難している。全国で12万世帯の家屋、学校925カ所、寺院305カ所が冠水などの被害を受け、水田27万ヘクタールを含む農地、道路、橋、用水路などが被災した。道路の寸断により、主要な国道の通行止めも発生しており、被害が長引けば国内の物流にも多大な影響を及ぼしそうだ。

 これに対し日本政府は10月22日、カンボジアの被災地向けに国際協力機構(JICA)を通じて物資を援助することを発表した。在カンボジア日本国大使館の発表によると、テント200張、浄水器20器、毛布780枚、発電機5機、プラスチックシート70枚、スリーピングパッド780個、ポリタンク200個となっている。

 日本政府は、洪水被災者支援以外にも新型コロナで影響を受けたカンボジアへの経済支援を決めている。茂木敏充外相が10月21日に、カンボジアのプラック・ソコン外相と電話会談を行った際に伝えたもので、「新型コロナウイルスで経済的影響を受けたカンボジアを支援することを目的とした250億円の円借款による協力を行う」と、している。





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