環境問題に高い意識を 「学校や寺院に木を植えよう」

カンボジア通信 #16
 2019年10月31日版

カンボジア環境省のネット・ぺトラ報道官は10月26日、プレイベン州で開かれた植林行事で、カンボジア国民に対し、植林や野生動物の保護などを訴えた。クメールタイムズ紙によると同報道官は、「地球規模の気候変動や温暖化は、カンボジアの発展を阻害するとともに、国際的に取り組まなくてはならない課題でもある。身近なところでは、学校や寺院に植林をしたりして、緑化や環境美化に努め、次世代のためにも意識を高めて欲しい」と、語った。

 また、同じくイベントに参加した教育青少年スポーツ省のロ・ソビチャー報道官は、学校教育の中でも、環境問題への意識を高めるために『エコ・スクール・プログラム』を全国規模で実施してきていることを明らかにした。

  7月のクラチエ州で行われた全国植樹祭では、シハモニ国王が、国民全員にあらゆる公共の場にもっと木を植えるよう呼びかけるとともに、政府高官、外国の外交官や市民とともに希少種や高価な樹木13,135本の植林を行っている。

 カンボジア政府や国連食糧農業機関(FAO)などによると、国内の森林面積は2010年の時点で1009万ヘクタール。国土の約57%を占める。このうち、国立公園や野生動稙物保護地区を含む720万ヘクタール、60カ所が、保護地域として政府の管理下にあるという。

 カンボジアは内戦と紛争が長く続いたため、1990年代になっても多くの森林が開発されずに残った。しかしその後の急速な経済発展により、森林や貴重な野生生物は減少したといわれる。

 

 



 [日本カンボジア協会のご入会 ]
  こちらよりご覧ください

Related Articles

メニューを閉じる